一人でするお花見の先にあるものは…

石橋祥太   2009-04-12  

日本の春と言えば桜、桜といえば花見。春になると身も心もオープンになり、新たな出会いの予感を感じさせる。そんな季節に、一人で上野公園に花見へと出かけるのだった……。


[text=宮島祥太]

場所争奪戦 上野杯

春といえば桜。そして、桜といえばお花見なので、お花見をすることにした。といっても、誘える友達もおらず、職場でもお花見をする予定はないので結局、一人花見となってしまった。


そして、やって来たのは上野。

花見激戦区である上野では場所をとることから戦いは始まっている。いや、むしろここが本当の戦いなのだ。「場所取りを制するものは花見を制する。」という言葉は古代中国の孫子の言葉にもあるとか無いとか(ないです)。


ということで、朝から元気に行ってみたが!。

時すでに遅しだった!

すでに取られ放題。

桜並木の下はもう取られまくりもいいところ。

仕方が無いので少し外れたところに陣を構えることにした。

こっちは一人だ、狭くたって一向に問題ない。結果、あまり目立たないが桜の木の下の割といい場所が取れた。

あの赤いリュックのある場所だ

宴じゃ宴じゃ

花見といえば酒は欠かせない! ビールの箱が今か今かと出番を待っている。ということで、ビールを飲むことに。

まぁ、ビールといっても第3のビールですけどね

第2でも、第3でも何でも酔えればいいので安いことが嬉しい。

では、気を取り直して花見の開始といこう!


……

………


寂しい…。


一人で飲んでいてももいまいち盛り上がらないので、自分の親友に救援を要請した。

マイ・ベスト・フレンド
黙々とプレイ!

最終形態が一人の花見

傍から見ればどうみても場所取りにしか見えないが、この状態で完成だ。いくら待っても誰も来ない。自分からすればもうやるべきことの半分は終わっているといっても過言ではない。


そういえば、昔よく親に「部屋でゲームばっかりしてないで外で遊びなさい」と言われていたことを思い出した。今は外でゲームをするほど成長した自分に感動を禁じえない、酒も進む。

あの日の自分に、乾杯 心と体に染み渡る、酒!

いい感じにお酒が回ったところでお昼といこう。

週末の花見の名所というだけあって、焼き鳥やたこ焼きもたくさん売っているが…

弁当持参なのだ

周りの喧騒、キャッキャウフフな雰囲気、全てから飛び出し、弁当と自分との一騎打ちにのめり込む。

ひたすら食う 背中が寂しいなんて言わない

周りを見渡せば、そこは人、人、人

さて、朝やってきた時は、場所取りこそ行われていたが人は少なかった。そこから、じょじょに人が増え始めた。増えたことはもちろん気がついていたが、一人花見で寂しいので、気づかないフリをして自分の殻に閉じこもっていた。

一人の世界に閉じこもる春(桜をみながら)

しかし、落ち着いて周りを見渡すと、盛り上がる花見客だらけだ。

最少人数はオレを除けば2人。しかし、その2人はカップルで、じっとしていると少し寒いこの時期だから、肩を寄せ合い、幸せそうに桜を眺めている。

きっと耳元で「将来、僕らの子供にはサクラという名前をつけよう」「男の子だったら」「騎士」「すてき~」「騎士と書いて、ナイトと読むんだ」「あてじ~」みたいな会話をしているのだろう。

幸せそう

やはり花見は大勢で盛り上がるものなのだろう。

大学のサークルなのかどこかの会社なのか分からないが、楽しそうに、それは楽しそうに飲んだいる。

合コンみたいな男女2:2みたいな組み合わせもいてうらやましい。お花見合コン。お酒で頬が桜色になる女性はいと艶やかだろう。そんなお花見合コンをしてみたい。ていうか、普通の合コンをまずしてみたい。

お花見合コン
なんか列をなしている 大人数

風流に浸る

この陽気、桜も満開、時より吹く風に花びらが舞う。

これはここで一句詠みたくなってきた。偶然にもリュックに短冊と筆ペンが入っていたので、桜を眺めながら心に浮かんだ言葉を綴ってゆく。

物言わぬ花に答えを求める

こうして、一つの句がこの世に生まれた。

儚く散っていく桜と、盛り上がる花見客。そんな場所に一人でいるオレ。そんな状況を読んだ句だ。

「盛り上がる 桜のなかで ぼっち飯」

儚く散る桜を見ると句が自然と沸いてくる。儚く散る桜という、今しか見れないその一瞬が、オレの創作意欲を高めてくれるのだろうか?


そういえば、当サイトの編集長山野は5月から無職になるそうだ。彼も、かなり儚い人生だった。でも、彼の儚さじゃ句が思い浮かばないので、やっぱり桜の部分が創作意欲を増してくれるのだと思う。桜は素晴らしい。

そろそろ帰ります。

桜の花を眺めていると風に揺られ花びらが散り、桜吹雪となって降り注ぐ。花の儚い命に自分が重なったのか、はたまた自分の中の桜が一向に芽吹かないからなのか、無性に虚しくなってしまった。

虚しいのポーズ

時計をみると3時を過ぎていた。

こんな酔っ払いや楽しそうな奴らと一緒にいると不愉快なのでそろそろ帰ることにした。

周りは始まったばかりだとしても、こっちはもう解散。

お片づけです。

まとめ

結論から言うと、一人での花見は激しく寂しい。もう世界で自分だけが価値の無い人間に思えてくる程に。経済的に余裕があって優雅ならもっと違うのかもしれないが、一人でやるには無理があった。


それに、誰か声掛けてくれたっていいじゃないか!!

人が多すぎます
  



Comments (3)

 

  1. グーグー より:

    こんばんは。
    デイリーポータルの方からやってきて、ブログ読ませて頂いています。
    ここ何年もあちこちの桜の名所を見て歩いていますが「お一人様」もたくさんいらっしゃいますよ~
    私は旦那と行くのですが旦那が写真撮りに夢中になってうろうろしているので殆ど一人で桜を見たり、お茶を飲んだり、何か食べたりのんびりやっています。一人でお花見している人は「自立している人」って感じでカッコ良く見えたりします(^^)

  2. 匿名 より:

    宮島さんはきっとそういう感想が欲しいんじゃないと思うんだ。
    余計空しくなるしwwwwww

  3. Web独り者編集部 より:

    自立している人に見えますか! 嬉しい限りです。ありがとうございます。
    ただ、なんというか、「一人でもお花見にいける!」と「一人でしかお花見にいけない…」では大きな、それは大きな違いがあるきがします。このサイトの場合は後者です。
    ですので、今後は、「一人でもお花見にいける!」という雰囲気を出しながら「一人でしかお花見にいけない…」という現実を紛らわせていきたいと思います。
    今後も見てもらえると喜びます。

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