余る

帰宅部   2012-07-06  


学校生活には、悪魔のような一言が存在する。それは担任が発する「班を作って~」である。厳密にはそこに「仲がいい人と」という言葉が付随する。出席番号などで班を作ればいいものを、担任は良かれと思い「仲がいい人と班を作って~」と言うのである。

その発言が学生の耳に入るや否や、クラスは興奮の渦に巻き込まれ、どんどんと班を作っていく。野球部と野球部、サッカー部とサッカー部など、日頃から一緒にいることが多い人たち同士で班を作り、そこで余ると、野球部とサッカー部などの異なる部活同士の組み合わせが生まれる。同じ部活同士に比べると若干劣るが、部活生同士は仲がよく、野球部とサッカー部のような組み合わせでも別段問題はない。

その頃、帰宅部はキョロキョロしている。帰宅部同士の繋がりはフグ刺しのように薄く、「一緒に班になろうか」のような会話は生まれない。そして、結局余った人たちで班が出来上がる。そこで初めて話す場合すらある。「仲がいい人と班を作って~」と担任は言っていたが、その班の誰とも仲良くないのである。その後もなぜか仲良くはならない。それが帰宅部である。

帰宅部あるある05「余る」

| ▲帰宅部あるある一覧  (テキスト:地主恵亮/イラスト:石橋祥太) |
  


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